してきなにっき

私的でたまに詩的です。素敵になりたいです。

とうきょう。やぶれ、かぶれ

東京かぶれってよく言うよね。

こっちに来て一年だけど、

いまだに言われる(もちろん冗談で) 

 

この前帰省したときは一度も

言われなかったけど。

 

結局、人はどこに行ったって

そう簡単に変われないのかもしれない。

 

何者にもなれないような

ちっぽけな自分自身を引きずって、

ハムスターの篭の中の滑車のような、

生活の循環を受け入れていく人も多い。

 

 

東京に来る理由でよくありがちなのが、

 

「夢を追って」

 

とか

 

「BIGになりたい」

 

とか。

 

本当にそう思って努力している人もいれば、

東京に来ただけで大きくなれると思ってる、

そんな人もいるんだろう。

 

その証拠に東京は何もかもが大きく、高い。

 

空に突き刺さるような大手町のビル群。

 

意識も値段も高い六本木のインスタランチ。

 

それに群がる女の子の自意識の高さと、

 

その女の子に群がる男の子の態度の大きさ。

 

誰もがつま先立ちで歩くように、

 

背伸びをしている。

 

自分を大きく見せたがる。

 

 

僕は正直どちらでもなく、

親元を離れたいというのと、

自分の好きなことに近づきたいからだった。

 

あんなに背伸びは出来まい。

あんなに大きくはなれまい。

 

でも正直、東京に来て何かが変わるかもと

期待していなかった訳でもない。

 

でも結果としてはハムスターよろしく

不味い向日葵の種を頬に貯めて、

からんからんと走り続けている。

 

とりあえず親元を離れることには

成功した訳だけれども、なんだか虚しい。

 

嫌々ながらも東京で頑張った半年間。

それなりに充実していたし面白かった。

好きなことに近づけていた。

 

そのあとの出向。

勤務地はギリギリ東京。

好きなことからは遠のいたけれど、

職場の雰囲気はよりよく、給料も上がった。

 

そして今回。

異動先の引っ越しの可能性。

今度は東京都外かもしれない。

 

嫌だ。

 

と思った。

なぜだかは分からない。

 

かぶれているのかもしれない。

まだ夢を追い続けたいのかもしれない。

ない夢を追い続けたいのかもしれない。

 

都内を出るなら、単純に札幌に帰りたい。

そう思う。

 

それだけなんです。